校正とはどのような仕事?やりがいやつらさなどについて徹底解説!

校正は文章の間違いを修正して、正しい言葉に変えていく仕事です。

文字が好きだという人は校正の仕事へ転職してみたいと考える人も多いのではないのでしょうか。

そこで今回は、校正の仕事内容に触れながらやりがいや辛いところ、校正に求められるスキルや資格などをご紹介いたします。

校正の仕事内容

校正は、出来上がった原稿に対して誤字や脱字がないか、定められた表記ルールに従って正しく記載されているかどうかを確認して修正する仕事です。

内容そのものはいたってシンプルではありますが、字使いの知識はもちろん、漏れのない修正が必要なため高い集中力が求められる仕事だと言えるでしょう。

主に、校正は2つの仕事内容に分けることができます。

  • 突き合わせ
  • 色校正

突き合わせ 

突き合わせとは、元の原稿と刷り出した印刷物を見比べて、誤字や脱字がないかをチェックしていく仕事です。

校正の世界では刷り出した印刷物のことを「ゲラ」と呼びます。

両者を読み比べ、そこで誤字や脱字があった場合はゲラのほうに赤文字で修正する内容を書き込みしていきます。

その中に、業界で共通して使う「校正記号」というものがあります。

共通の校正記号が用いられる理由としては、主に下記のような理由があります。

  • 修正指示が間違って伝わるのを防ぐため
  • 独自の書き方で修正をすると理解されない可能性があるため
  • 口頭による説明といった無駄な時間を省くため

具体的には、「トルツメ」とあれば該当文字を取り除いてスペースを詰める、「ベタ」と指示されている箇所は字間や行間を詰める、「イキ」と書かれていれば修正指示の取り消しであるといったものが校正記号として挙げられます。

さらに、元原稿とゲラの突き合わせはそういった誤字脱字を見ていくだけではありません。

フォントや文字の大きさ等もおかしいところがないとチェックしなければいけないという難しさがあります。

また、元原稿とゲラを重ねてめくって確認する「あおり校正」という作業も突き合わせの中で度々用いられる手法です。

これは、赤字修正以外でおかしいところはないかを探すため、より確実に誤りを見つけるために使われるものです。

色校正

色校正とは、色指定された箇所が正しい色調で刷られているかどうかを確認する作業です。

製品を出す前に試し刷りを行って、色がおかしくないか、表現したい色で印刷がかけられているかを入念にチェックします。

パソコンのモニターによる色と印刷して出てきたものは色味が異なります。

突き合わせ同様この色校正も、校正という仕事において大事な作業工程と言えるでしょう。

なお、色校正の場合は、突き合わせを行う校正者が担当するのではなく、アートディレクターやデザイナーが行うのが一般的です。

「校正」と「校閲」の違い

鈴木

校正以外にも「校閲」という言葉を聞いたことがあるのですが、意味は同じでしょうか?

鈴木

文章の間違いを正すという意味では校正と校閲は同じです。

しかし、文字の誤字や脱字を正す校正に対し、校閲は文章の情報が正しいものかどうかをチェックするという作業なので、厳密には違いがあります。

「校正」と似た言葉に「校閲」というものがあります。文章の間違いを正すという意味では同じですが、作業する内容が異なります。

校閲の場合は、記載されている情報が正しい情報のもとで引用されたものであるかどうかなども確認しなければいけません。

取り扱う文章によっては一定の専門知識が求められるものもあります。

校正の仕事のやりがい 

校正の仕事は、文字を通じて出版物の品質が守れること、作者へのサポートができるという点でやりがいを感じることが多いです。

縁の下の力持ちですので本を手に取って読む人から直接感謝の言葉をかけてもらえる機会は少ないです。

しかし、その書籍に携わる出版社や作者から頼りにされて感謝されるということは多く、非常にやりがいのある仕事です。

そのため、校正には下記のようなものがやりがいとして挙げられるでしょう。

  • 周りから頼りにされる
  • 文章力が向上していく

周りから頼りにされる

校正は机に座って長時間作業を行う仕事なので一見すると地味な作業です。

しかし、出版業界にとって校正とは切って離せない仕事の一つであるため、製品の品質を守る人として非常に社内で頼りにされる存在だと言えます。

小説家やライター、新聞記者など出版物の書き手は様々にいますが、いずれも人間の力によって生み出されるものです。

人間が仕上げる以上、完成した原稿の中に誤字や脱字というものは多かれ少なかれ必ず存在します。

それがどれだけ良い内容のものであってもチェックされないまま世の中で出てしまうと、大変なことになります。

日本語としておかしい部分やミスがあった場合に、書き手や出版元の信用を大きく損ねてしまうリスクが潜んでいるのです。

そのため、原稿を事前にチェックし、正確で読みやすい文章に正して品質を守り続ける校正者は、社内で常に頼りにされ常に必要とされます。

校正者は、そこにやりがいを感じている人が多いのです。

文章力が向上していく

校正は常に文章と向き合うので、仕事を通じて正しい言葉遣いや魅力的な言い回しといった文章力が向上していきます。

文章力が上がっていけば、出版物に関する文章だけでなく様々な場面で活躍できるのです。

具体的には、社内で部下が書いた書類を確認する際やクライアントへ送る文書等の誤字・脱字などを添削するときにも活躍することができます。

 「主語がなくなっている」「一文が冗長な表現になってしまっている」というのは、多くの社会人が悩まされるものです。

そのような日常的に使うことの多い文章の力が身についていくとところにも校正という仕事はやりがいがあります。

また、医療や科学といった専門的な文章の校正を担当すれば、仕事を通じて難解な専門知識を得られるようになるところもメリットです。

校正の仕事のつらいところ 

校正は出版物の品質を守るという責任感の強い仕事で、そういったやりがいのある反面で、責任感があるゆえにつらい部分もあります。

それは下記のような点が挙げられるでしょう。

  • ミスが許されない
  • 体力仕事である

ミスが許されない 

校正者は出版物を納品する前のいわば最後の砦を担う人です。

最終的な品質チェックを任されている以上、納品したあとのミスは品質事故となり取り返しのつかないことになります。

そのため、校正はミスが許されないという大変さがあります。

もし、出版後に誤字や脱字があったときは下記のような対応が行われます。

  • 流通段階であれば正誤表を出版物に添付する
  • 正誤情報をインターネットで発信する
  • 印刷をやり直す

これらは、校正者以外の部署が対応に追われることとなるので、いずれも避けなければならない事柄であります。

単純な誤字や脱字であれば正誤表をつけることで解決できることもあります。

しかし、金額の桁間違いや内容が変わってしまうような誤りがあったときには印刷そのものをやり直す場合もあります。

体力仕事である

校正は動き回ることが少ない仕事ですが、長時間椅子に座って集中して作業を行います。

そのため、実際のところは体力仕事だというつらさがあるのです。

長時間作業に集中することで身体の血流も悪くなりがちで、場合によっては肩こりや視力低下などに悩まされることもあります。

そのため、仕事の合間に軽い運動を行ったりホットアイマスクを使ったりして自分でリフレッシュする手段を持っておくことが重要です。

未経験で校正への転職は可能? 

鈴木

校正という仕事のやりがいが難しさが分かりました!でも、未経験で校正の仕事に就くことはできるのでしょうか?

鈴木

校正は誤字脱字をしっかりとチェックできる人であれば未経験でも転職できるチャンスのある仕事だと言えます。

本が好きであることに加え、文章に対して苦手意識がないという適正のほうが大事でしょう。

校正は、文章のプロというイメージがあるので、未経験者にとってはハードルが高く思われることが多いです。

しかし、仕事内容を正しく理解すれば未経験者であっても転職することは可能です。

何よりも文章が好きであるということやコツコツと作業ができるといった適正があるということのほうが大事だと言えるでしょう。

特に、校正は旅行パンフレットなど専門知識のないジャンルの媒体であれば「未経験者歓迎」で求人を出しているところもあります。

また、クラウドソーシングサイトでも校正の仕事を募集しているところもあります。

まずは副業で校正に関する実績を積みたいという人は、そのようなサイトを利用することもおすすめです。

校正の仕事で求められるスキル

校正で求められるスキルは、主に以下のようなものが挙げられます。

  • 集中力
  • 客観的思考
  • 文章力

ミスのなく作業できる長時間の集中力や、客観的に間違いや漏れのない情報を見ることができる思考力、そして文章力が重要です。

そのため、校正は大雑把な人よりも、細かく几帳面な人のほうが向いている仕事と言えるでしょう。

 集中力

校正は、何よりも集中力が必要です。

一日中座り続けて作業をすることになるので、長時間の校正作業に耐えうる集中力とそれを継続させる工夫が常に求められます。

そのため、校正をする人の多くは休憩を適度に入れたりストレッチをしたりして、リフレッシュする方法を自分で身につけて仕事にあたっています。

 客観的思考

個人の主観を入れず、あくまでも客観的に文章を見てチェックできる思考が校正者には求められます。

主観や個人の考えを排除して、文章と向き合うことが重要なのです。

そのため、校正はそこに書かれている情報に関して納得して読み流してはいけません。

どんな細かいことでも疑問を持って、疑う人のほうが向いています。

世間の常識と思われているような言葉でも間違って認知されていることもあります。

そのため、あらゆる角度で疑いを持ち正しい意味を調べる能力が求められていると言えるでしょう。

校正を行うときは自分の思い込みや先入観、誤認識を払拭させて取り組むことが必要です。

文章力

校正は正しい言葉遣いや意味を理解しておく必要があるので、一定の文章力は必要です。

ただ実直に文字の正しい使い方を追求する仕事なのです。

自分の考えた言葉や文章で読み手を引き込みたいという人は、校正よりもライターやデザイナーのほうが向いていると言えるでしょう。

また、校正者には文字を正しく扱えるという証明になる資格「校正技能検定」「校正士資格」があります。

文章力を持った校正者はこれらの資格の取得をしているのが一般的です。

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校正資格の種類・特徴を理解して校正者を目指そう

校正の仕事はなくなる?

鈴木

今は校正ツールとかがあると思うのですが、校正の仕事はこれからも需要があるのでしょうか?

鈴木

たしかに校正ソフトが登場してからは、校正者の必要性が問われているのも事実です。

しかし、校正ツールなどは文章の内容を理解して精査するというレベルには達していないのが現状で、人の力による校正は今後も需要があると言えるでしょう。

近年、技術の発達によってAIによる校正ソフトが登場し、自動的に文章の校正ができるシステムが登場しています。

そのため、校正者が必要なくなるのではないかというような話もあります。

しかし、文章の前後や全体を読み込んで、文脈を訂正するといった校正や校閲業務は人間にしか務まらないことばかりです。

その理由から、今後も需要はあると言えるでしょう。

 校正への転職に強いエージェント

校正へ転職を考えている人は転職エージェントの利用もおすすめです。

転職エージェントであれば、キャリアアドバイザーが履歴書や職務経歴書の添削も行ってくれますし、面接などの対策などで良いアドバイスをしてくれます。

ここで、校正への転職を考える人におすすめの転職エージェントを以下2つご紹介します。

  • マイナビ転職エージェントサーチ
  • クリエイティブジョブ

マイナビ転職エージェントサーチ

引用元:https://mynavi.agentsearch.jp/jobList/os1A210/

マイナビ転職エージェントサーチであれば、300社以上の転職エージェントから自分にマッチした転職エージェントを探すことができます。

サイト内で編集・校正に関する求人も多数出ているのでおすすめです。

クリエイティブジョブ

引用元:https://www.creativevillage.ne.jp/jobsearch/agent/lists/1

クリエイティブジョブは、クリエイティブ業界に特化した転職サイトです。

校正の求人も多く掲載されていて、専門知識を持った転職エージェントが、転職に関する不安や悩みにも親身に対応してくれます。

そのため、校正への転職をしたい人にもおすすめです。

まとめ

今回は、校正の仕事内容と求められるスキルなどについてご紹介いたしました。

校正は必要な資格がなく、未経験での転職もできる仕事です。

しかし、文章力はもちろんのこと、長時間座って業務にあたれる集中力や根気などが求められるために誰でもできる仕事ではありません。

校正への転職を目指すのであれば、まずは副業などから始めたり本で勉強したりして文章に関する知識を身に着けた上で転職を考えてみてはかがでしょうか。