退職手続きガイド!退職手続きの基本的な流れと、退職が決まったらするべきこと

「退職手続き」について調べている人は
『退職を考えているけれど、どうしたら良いか分からない…』
『公的な手続きが難しくて良く分からない!』
と悩んでいるかもしれません。

鈴木

トラブルを起こすことなく退職するには、なるべく早めの段階で退職の旨を申し出、引継ぎを計画的に行っていくことをおすすめします。また、必要な手続きについても事前に把握しスムーズに行いましょう。

勢いのまま突然一方的に退職してしまったり、手続きに不備があったりすると、後々自分が困ることになってしまいます。そこで、この記事では転職アドバイザーの目線から、「退職手続き」に関するノウハウを全てお伝えします。基本的な流れをご説明したのち、公的な手続きや書類について詳しく解説していきますので、最後までご覧ください。

※なお、最低でも2社以上の転職エージェントを利用するのがおすすめです!
なぜなら、複数の転職エージェントを併用すると以下のようなメリットがあるからです。

Point
  • 1.各転職エージェントのデメリットを打ち消して利用できる
  • 2.様々な視点でアドバイスをもらえる
  • 3.多くの非公開求人を確保できる
  • 4.複数の企業に内定した時に好条件で入社できる

退職までの基本的な流れとスケジュール感は?

鈴木

3か月前から転職活動をしており、昨日無事に志望企業から内定をもらいました。早速今の職場に伝えて退職時期を相談したいんですが、どんな流れで退職まで進めたら良いんでしょうか。今の職場に伝える前に色々と知っておきたいので、教えていただけますか?

鈴木

志望企業への内定、おめでとうございます!気持ちよく転職先へ入社するためにも、退職手続きもスムーズに進めていきたいですね。それでは、まずは退職を決めてから実際に退職をするまでの全体的な流れについてお話します。スケジュール感をチェックしていきましょう。

退職までの基本的な流れを時系列に沿って解説します。

2ヶ月前:退職の申し出、退職日の決定

退職を決意したら、今の職場へなるべく早めに申し出ましょう。

法律上は、無期雇用の場合、申し出の2週間後には退職できることになっています。しかし、実際には突然退社すると今の職場で迷惑をかけてしまうでしょう。

会社の就業規則などに「〇日前までに申し出ること」など期限が設定されている場合もありますので、まずは会社のルールを確認しましょう。

1ヶ月前:退職届の提出、引継ぎ開始

退職日が決まったら、退職届を提出します。これをもって正式に会社へ退職を申し出たことになります。

直属の上司と共に退職までのスケジュールを引き、1ヶ月前を目安に後任者へ引継ぎを開始しましょう。引き継ぐ際は、以下の流れを意識してみてください。

①業務内容や顧客情報を後任者へ共有する
②前任者の元で、後任者が実際に業務を行う
③質問や最後の確認を行う

2週間前:取引先などへの退職のあいさつ、私物片付け開始

社内での引継ぎが完了したところで、取引先など社外の関係者へもあいさつを進めましょう。後任の担当者に同行してもらい、自分の口から引き継ぐ旨を伝え紹介すると取引先の人も安心できます。

最終週はなるべくバタバタしないよう、2週間前位から私物を持ち帰り、デスクを整理するのがおすすめです。

退職日当日:社内へのあいさつ、物品の返却

最終出勤日は、社内の人たちへこれまでお世話になったお礼を伝えましょう。特にお世話になった人や同じ部署の同僚へは、菓子折りを配ると感謝の気持ちが伝わります。

最後にパソコンや筆記用具、IDカードなどの備品を返却します。

必要な書類等を提出・受け取りしたら退職続きは完了です。提出・受け取りが必要な物については、この記事の後半で解説していきます。

退職手続きは、スケジュール管理をしっかりと!

退職する際は、なるべく円満に終わらせたいものです。誰しも後ろめたい気持ちを引きずったまま転職したくないですし、退職手続きもスムーズに進めたいでしょう。

そのためには、スケジュール管理をしっかりと行ってください。引継ぎや退職手続きには様々な人が関わります。想定外のケースも考慮して余裕を持ったスケジューリングをすることが大切です。

【コラム】退職手続きにはどのくらいの期間がかかる?

ここまでご説明してきたように、退職に向けてやるべきことは多くあります。後任者への引継ぎを最低でも1か月前から行うとすると、退職交渉等はその1か月前、つまり退職日から2か月前くらいには動き出しておいた方が良いでしょう。

2か月前程度から退職手続きを開始することを念頭に置いて転職活動することをおすすめします。

まとめ
    遅くとも退職希望日の2か月前には今の職場へ申し出るのがおすすめです。退職手続きは計画的に進めましょう。

退職時の公的手続きは何をすればいい?

鈴木

退職までの流れを掴むことができました。退職するとはいえ、今の会社にはすごくお世話になっているので、お互いに良い形で退職まで進められればと思います。ただ…実は一番心配しているのが公的な手続き関連なんです。正直、保険や税金についてあまり詳しくなく、やるべきことが良く分かっていません。

鈴木

公的な手続きは会社が行ってくれるため、良く知らないという人も多いんですよ。ただし、転職する際にはその仕組みを理解し、抜け漏れ無く手続きすることが大切です。退職時に対応が必要な可能性のある手続きを見ていきましょう。

退職時に行うべき公的手続きを詳しくまとめました。

失業保険

退職後に別の会社へ転職せず、就業しない期間が空く人は、90日~360日の間失業保険による手当を受けられる可能性があります。主な条件は以下の通りです。

・ハローワークで求職の申込みを行っていること
・離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12か月以上あること
 ※ただし、状況によって別途条件が加わる場合もあります

「働きたくても就業先が見つからない」という人は失業手当の受け取り申請をしましょう。ただし、自ら就職活動を行っていない人は対象外ですので、注意してください。

参照:厚生労働省 ハローワークインターネットサービス『基本手当について』
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html

健康保険

転職をすると、元の会社の健康保険(公務員の場合は共済保険)から抜け、転職先の会社が加入している健康保険に加入します。元の会社へ保険証を返却し、新しい会社から保険証を受け取りましょう。

ここで注意したいのが、元の会社からの退職日と転職先への入社日の間が1日以上空くケースです。日本では、原則国民全員に健康保険への加入が義務付けられています。会社の健康保険に加入していない期間は「国民健康保険」へ加入しましょう。

退職後、別の会社へ就職しない人も同様に国民健康保険へ加入します。

年金

一般的に会社員は、会社を通して「厚生年金保険」に加入します。これは全国民に課される「国民年金」に金額を上乗せするもので、企業が保険料の半額を負担します。

厚生年金保険へ加入している間は会社が年金手帳を保管していますので、転職の際は元の会社から新しい会社へ受け渡しを行いましょう。

なお、会社へ就職しない人は「国民年金」への加入手続きが必要です。

住民税

一定以上の収入がある会社員の場合、住民税は所得税と同じく会社によって給与から天引きされます。

転職する際は、元の会社と転職先の会社で天引き額を調整してもらうことができるため、本人がやるべきことは特にありません。

転職をしない場合は自分で住民税を納める必要がありますが、退職月によって以下のように対応方法が変わります。

・6月~12月に退職した場合
 退職月までの住民税は給与から天引きされ、それ以降は自分で納める
・1月~5月に退職した場合
 当年5月分までの住民税が、退職月の給与や退職金から原則一括で徴収される

【コラム】退職手続きで、ハローワークに行ってすべきことはある?

ハローワークは国が運営する公的な職業紹介所ですが、利用は任意です。転職や退職をする人が必ずしもハローワークを使わなければいけないという訳では無く、退職手続きでハローワークへ行く必要もありません。

ただし、先ほど解説した「失業手当」を受け取るにはハローワークで求職の申込みを行う必要があります。

まとめ
    退職後、別の会社へ転職するかどうかで公的手続きの内容は異なります。重要な事項ですので、必ず確認しておきましょう。

退職時の手続き!会社に返却するものは?

鈴木

仕事が変わると公的な手続きもたくさんあるんですね。私の場合は転職先が決まっているので、やることはそこまで複雑ではなさそうですが…書類の受け渡しなどが必要なんですね。

鈴木

はい、公的な手続きに関する書類ももちろんですが、退職時は他にも様々なものの返却・受け取りが発生します。まずは会社を退職する時に、社員から会社へ返却するべきものをまとめて確認していきましょう。

退職手続きにおいて、会社に返却するものをまとめました。

健康保険被保険者証

退職時は会社の健康保険を抜けることになりますので「健康保険被保険者証」、いわゆる「保険証」を返却します。

社員証、IDカードなど

退職と共にその会社の社員ではなくなりますので、社員証を返却します。

社員のみが使用できるIDカードも同様です。セキュリティの問題になりますので、必ず忘れずに返却してください。

名刺

退職をするとその会社の社員を名乗れなくなりますので、原則名刺も返却します。

また、仕事上受け取った社外の人の名刺も持ち帰らず会社へ受け渡しましょう。

定期券

会社が通勤定期券を購入していた場合は、定期券も返却します。

定期券自体が自分の所有物であり数か月先の分まで購入が済んでいる場合、払い戻しが必要なケースもありますので担当者へ確認しましょう。

会社の備品、書類・データ類

パソコンや周辺機器、筆記用具など会社の所有物も返却します。

特に注意したいのが書類やデータです。書類を自宅へ持ち帰っている場合は退職前に必ず返却し、会社関連のデータが自分のパソコンに入っている場合は完全に削除しましょう。

財形貯蓄など、社内で利用していた制度の終了手続きも必要!

会社で積み立てをしていた財形貯蓄なども退職と共に終了しますので、忘れずに手続きを行いましょう。

転職先にも財形貯蓄の制度があれば、そのまま移管することが可能です。

退職後、就職をしない場合も2年間は貯蓄をそのまま保管できますが、2年以上経過すると財形貯蓄の優遇制度(利子等非課税)が失効します。

【コラム】退職手続きを郵送ですることはできる?

体調不良等が理由で会社へ赴くことができないまま退職に至るケースや、パワハラによる精神的理由等で出社が困難なケースもあるかと思います。

法律上、退職届を会社側が拒否することはできないため、郵送のみで退職手続きを完了させることは可能です。また、体調不良等でやむを得ない場合は企業側が対応してくれるケースが多いでしょう。

まとめ
    退職時は、会社の備品やデータを返却し忘れないよう注意してください。上記のほか、返却が必要なものがないか人事担当者などに確認しておきましょう。

退職時の手続き!会社から受け取るものは?

鈴木

備品など会社のものは返却を忘れないように気を付けます!たしか以前、直帰した時に自宅に持ち帰った資料があったので、明日会社に持っていきます。反対に、退職時に会社から受け取るものも教えていただけますか?

鈴木

退職時に社員から返却する重要書類は保険証くらいですが、受け取る書類はたくさんあります。公的な手続きや転職先への提出に必要な書類について解説しますので、一つひとつ確実に理解していきましょう。

退職手続きにおいて、会社から受け取る書類をまとめました。

離職票

離職票とは、その名の通り離職した旨を証明する書類のことです。

失業手当の金額は前職の給与や退職理由によって異なりますので、それらが記載された離職票をハローワークへ提出します。また、国民年金や国民健康保険への加入時にも必要な書類です。

退職後の就職先が決まっている場合上記のような手続きは必要ありませんので、離職票の受け取りは基本的に不要です。

退職証明書

会社を退職したことを証明する書類です。退職証明書は転職先から提出を求められることがありますので、あらかじめ確認しましょう。

また、国民年金や国民健康保険への加入手続きにおいて離職票の代わりに利用することも可能です。

雇用保険被保険者証

雇用保険は国(厚生労働省)が保険者となっており、原則会社員でいる限り、会社に関係なく加入し続ける保険です。

会社ごとに加入する健康保険は退職時に保険証を会社へ返却しますが、雇用保険の保険証(雇用保険被保険者証)は退職時に会社から個人へ返却されます。

健康保険資格喪失証明書

元の会社の健康保険を抜けた場合、別の会社へ就職しない人は国民健康保険など別の健康保険への加入手続きを取る必要がありますが、その際に必要なのが「健康保険資格喪失証明書」です。

名前にある通り、健康保険の資格を喪失したことを証明する書類です。

年金手帳

厚生年金保険へ加入している場合、会社が年金手帳を保管しています。

転職する場合は転職先へ年金手帳を再び提出し、国民年金へ加入する場合は自身で保管することになりますので、退職時に必ず受け取りましょう。

源泉徴収票

源泉徴収票には給与や税金の支払い額が記載されており、税金の支払い管理に必要な書類です。

通常、会社員は会社が源泉徴収(天引き)を行いますので、転職時には新しい企業への受け渡しが必要です。

【コラム】退職証明者はなぜ必要?

先ほど退職証明書は転職先から提出を求められることがあるとお伝えしました。

退職証明書には会社での在籍期間や業務内容、給与などが書かれており、転職者からの申告内容と実態に間違いがないかを確認するために用いられます。

そのため、入社前に退職証明書を請求されるケースもあります。慌てることの無いよう、あらかじめ必要かどうかを確認し、早めに申請しておくことをおすすめします。

転職手続きに迷ったら、転職エージェントに相談しよう!

ここまで様々な退職手続きや書類について解説してきましたが、「公的手続きは苦手で自信が無い…」という人も多いかと思います。

転職手続きに迷ったら、転職のプロである転職エージェントへ相談するのがおすすめです。転職エージェントは求人を紹介するだけでなく、転職先が決定してから入社するまでの諸手続きをサポートしてくれます。

企業との細かい確認等も代行してくれますので、安心して入社日を迎えることができます。転職エージェントを頼って賢く転職手続きを乗り切りましょう。

まとめ
    退職にあたって会社から受け取る書類は多くあります。書類によっては自分で申請が必要なものもありますので注意しましょう。不安のある人は転職エージェントへ相談してみてください。

退職手続きは、スケジュールを立てて対応しよう!

鈴木

この記事では、退職手続きの基本的な流れをご説明し、公的な手続きや書類について詳しく解説してきました。退職手続きについてご理解いただけたでしょうか?

鈴木

はい、これまで知らなかったことが理解できました。今の職場に迷惑をかけないように、公的な手続きも抜け漏れ無く行いたいと思います。しっかりスケジュール管理しながら確実に進めていきます!

鈴木

スムーズに退職手続きを行って、転職先でも良いスタートを切れるといいですね!