転職アドバイザー・星野
早大卒。新卒でIT関連の大手企業に入社後、営業として活躍。5年営業として勤務した後、人事に異動。採用業務に関わる。
その後、IT企業を退職して転職エージェント運営企業に転職し、キャリアアドバイザーとして求職者の転職を支援する。
現在は人材系コンサルティング会社で組織運営コンサルティングに携わり、人事的な側面から企業の経営をサポートしている。趣味は読書で、週に1冊は本を読む。
求職者・鈴木
明治大学卒。新卒で大手製紙メーカーに入社。営業として働いているが、自分のやりたいことは何かと考えるうちに現状に対して違和感を覚え、転職活動を始める。
こんにちは!転職アドバイザーの星野です!
20代で転職を考えている人は、
『転職ってどれほどの時間がかかるのだろう……』
『今の仕事と転職活動を両立するのは難しそう……』
『できるだけ早く転職先を決めたいけれど、妥協はしたくない……』
『そもそも転職活動って何から始めれば良いのかわからない……』
など、悩まれることがあると思います。
目次
20代の転職期間は短め?20代が転職しやすい理由とは
20代の転職活動はなぜ比較的早期に終了するのか。
20代の転職期間は9割の人が3ヶ月以内
大手人材サービス会社のエン・ジャパンの『転職活動期間に関する調査』によると、3ヶ月以内に転職活動が終わる方の割合は、20代は9割近くに上る事がわかりました。希望条件にもよりますが、転職活動にかける目安は「3カ月から半年程度」と言われているので、とても短い期間であることが分かります。
職種別では、需要が拡大し続けている「IT技術者」がもっとも転職活動期間が短く、もっとも長いのは「経営・経営企画」といった事業の要を担うポジションとなります。また、在職中と退職後で比較すると、退職後の転職活動が短期化する傾向にありました。これは、「早く仕事を探さなければいけない」という心理的要因もありますが、転職活動に割ける時間が多分にあることが影響しているでしょう。
転職期間は年齢が上がるにつれて長期化する傾向
『転職活動期間に関する調査』によると、3ヶ月以内に転職活動が終わる方の割合は、20代は9割、30代は8割、40代は6割、50代は3割でした。年齢が上がれば上がるほど、求められる専門性やスキルは高くなり、求人も少なくなります。そのため、転職者と企業のマッチングの難易度も上がり、長期化する傾向にあります。
20代は人件費が安く企業が採用しやすいため転職しやすい
20代の転職が早く決まる理由の1つに、20代は経験が浅いので給与も比較的低く、人件費が総じて安価であることが挙げられます。日本は年功序列制度をとっている企業が多く、年齢が高いと給与もそれなりに高いので採用リスクが高いのです。つまり、企業側からすると、給与の低い若い人の場合、採用した人材がたとえ想定どおりのパフォーマンスを発揮してくれなくても、それほど大きな損失とならないのでリスクが低く、結果採用難易度が下がるのです。
20代は経験よりも今後の成長に期待されるため転職しやすい
企業の採用担当者は、求める人材像を、20代の若手の「前職の色に染まっていない人材」と表現することが多々あります。新卒採用はその典型的な例ですが、いわゆる「第二新卒」と呼ばれる20代の転職希望者も、前職の風習や文化に染まっていない点で、「将来性やポテンシャルがある」とポジティブに見られることが多々あります。
年齢制限にひっかからず、選択肢が多いため転職しやすい
雇用対策法で、求人は年齢制限を設けることが禁止されています。しかし実態は、中途採用において、上限年齢を暗黙の採用条件として設定しているケースが多々有り、年齢で募集条件に合わないと落とされてしまうケースもあります。募集ポジションや仕事内容によりますが、20代の転職者が、その制限にかかることは少なくなります。そのため、候補となる求人が豊富にあることも、20代の転職活動が早期に終了する要因の1つです。
20代の転職期間が短いことや転職しやすい理由は以下の3つです。
・人件費が安価なため、企業側も採用ミスに伴うリスクを取りやすい
・ポテンシャル採用として、転職しやすい
・年齢制限にかかることがほぼないために、転職候補先が豊富にある
20代で転職するメリットは多分にあるので、経験の浅さに萎縮することはありません。
20代で初めて転職をする人のための転職ステップと期間の目安
ここでは、内定を得るまでに、何をどのような手順で行うべきかお話します。
ステップ1 【1週間】自己分析や情報収集をして転職準備をする
まず「自己分析」をすることです。1週間を目安に行いましょう。自分がこれまで仕事をしてきた上で気付いた「得意なこと」「不得意なこと」「好きなこと」「嫌いなこと」を洗い出してみてください。これによって「自分の強み」(長所と短所)が見えてきます。また、仕事を探す上での「絶対譲れない条件」「できれば叶えたい条件」をMUST・WANTに区別して整理してください。あれもこれもと希望の条件ばかりが羅列されたままだと、自分の本当に大切にするべき軸がブレやすく正しい決断がしにくくなるからです。
また、この後お伝えしますが、転職エージェントなどを利用するとき、希望条件を整理しておくことでアドバイザーとの理解も深まり、自分に合った求人を紹介してもらいやすくなります。
次に、業界研究や転職先の企業の情報収集についてです。加えて「企業が求めている人物像」を把握することも重要です。企業の求める人物像は、採用ホームページ等に記載がありますが、実際に活躍している社員の紹介などを載せている場合は、それが企業の求める人材像に直結していることが多いので、参考にすると良いと思います。企業が求めている人物像が把握できたら、そこに整合しうる自分の強みやアピールポイントまた経験について深掘りしていくことができます。
事前の情報は多いほうが有利なことは言うまでもないので、1人だと難しいと感じた場合は、転職エージェントに相談してみることをおすすめします。
ステップ2 【1週間】分析した内容で書類を作成する
次に、ステップ1で分析した内容を、さらに1週間かけて書類に落とし込みます。あなたのアピールポイントが、企業側に正確に伝わるように意識することが重要です。
職歴書に自分の実績をアピールしたい場合は、具体的数値を記述することも大切です。例えば営業職の場合。営業実績を明確にするためには、売上目標に対しての達成率、社内での順位、表彰実績など、相対的な指標があると、これまでの活躍ぶりが伝わるので相手も評価をしやすいです。事務職の方は実務やOAスキルなど、資格があれば忘れずに記入しましょう。デザイナーやクリエイター、企画職などの方は書類に作品や受賞歴、具体的実績をまとめておきましょう。面接時に自分の作品を数点持っていくこともおすすめできます。
書類の作成が一通り出来たら、第三者に目を通してもらい客観的な視点でのアドバイスを貰うことができればより良いです。エージェントを利用する場合は担当のアドバイザーに意見を求めてみましょう。必要であれば修正や改善点を教えてくれるはずです。
ステップ3 【2ヶ月】求人応募や面接
いよいよ応募のフェーズです。応募する企業は1社に絞らずに、少しでも興味がある会社であれば積極的に応募してみることをオススメします。大手人材サービス会社マイナビ調べでは、中途転職者の平均応募社数は8.4社。書類がすべて通るとも限りませんので、積極的に間口を広げる方が良いでしょう。各企業の特性や特色、仕事内容ももちろん違うはずなので、面接時には自分のアピールポイントやアピール方法が変化する可能性があります。自己分析での結果を元に、自分のどこをどのようにアピールするのか整理するようにしましょう。
しかし注意していただきたいのが、面接はあなたの発表会ではなく、あくまでも相手とのコミュニケーションの場です。意気込みすぎて自分の話ばかりに注力しすぎると、空気の読めない人、自己中心的な人、コミュニケーションスキル不足、などと思われ評価が下がる可能性もあるのでお気をつけください。相手の話をよく聞き、会話を楽しむ、くらいの気持ちで挑むほうが良いかと思います。
書類にしっかりとあなたのアピールポイントが記述されていれば、向こうからそれに対して質問をしてくれるはずです。基本的にはその質問に対し、より具体的な事を話せればOKです。
また、相手が面接で一番見たい部分は、「就業意欲」です。あなたのここで働きたい!という前向きな姿勢はダイレクトに伝わるはずです。頑張ろうという意欲をもって、前向きなマインドで臨めば、自然とポジティブなワードが出てくるはずです。
エージェント経由の場合は、事前に想定される質問や、面接官などについての情報も教えてくれる場合があります。出来得る限りの準備をして自信をもって臨んでください。
ステップ4 【1ヶ月半】内定獲得・退職準備
ほとんどの企業は、書類選考、適性検査、面接を複数回、内定といったプロセスで採用フローを設計しています。早い企業は数週間で採用決定しますが、平均的には1ヶ月半ほどとなります。もちろん就業中の転職者の場合は、忙しい合間をぬっての面接となるのでスケジュール調整も難しいでしょう。
併せて必要になるのは、現職の退職準備ですが、これは基本的には「転職希望先の企業から内定が出た後」に始めるのがベターです。
退職の意思を伝えてから退職までは、引き継ぎ等を考えると最低でも1ヶ月、理想としては3ヶ月ほど必要になりますので、転職先の勤務開始日は余裕を持って伝えることが重要です。
立つ鳥跡を濁さず。過去いた会社が将来的に自分のクライアントとなることも十分あり得ます。出来る限り円満に退職が出来るように、周囲に迷惑はかけないよう最低限の配慮を怠らないようにしましょう。
転職活動のステップについて、重要なポイントは以下の4つです。
・自己分析を行い、自分を知る。条件を整理を行い、正しい決断をするためのブレない指針を明確にする。
・書類を作成する際は、具体的な実績や数値などに落とし込む。誰が見てもわかるように。
・面接は会話を楽しむくらいの気持ちで!「就業意欲」を伝えることが何より大切。
・退職の準備や退職願いは、周囲に迷惑を掛けないタイミングで。転職希望先から内定が出てから行うのがベター。円満退職のためには2~3ヶ月前くらいに伝えるのが理想的。
【コラム】6割の人が在職中に転職活動をしている
在職中に転職活動をすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。在職中の転職活動が望ましい理由についてご紹介します。
在職中に転職活動をする場合、難しいのが「時間の捻出」です。場合によっては有給休暇を取得したり、平日の業務終了後の時間帯、土日などのお休みを使って活動することが必要になります。一方で、退職後に転職活動をすれば、時間の捻出は容易になり、その分活動に集中できます。
どちらが良いのか、その方の考えや経済的なことも含めた状況にもよるかと思います。
しかし、退職後に転職活動をすることは、以下のリスクを抱えることになります。
・無職の期間があると就業意欲が低いと思われ、転職企業先が嫌うケースがある
・定職についていないことで、転職活動者本人に、経済的・精神的な負担がかかる
ブランク期間が長くなると、面接で空白期間の理由を求められることも多くなり、企業によっては「働く意欲が低いのでは」「企業から評価されない理由があるのでは」といったネガティブな印象を与える可能性があります。この場合面接で納得できる返答を準備する必要があります。
また、その間収入がなくなるわけですから、活動期間が長引くと、経済的な問題で焦りが大きくなる可能性もあります。
精神的な余裕を持って正しい決断をするためには、やはり就業しながらの転職活動はメリットは大きいと考えられます。
働きながら活動するか、辞めてから活動するか迷った場合、まずは働きながら転職活動をスタートさせてみましょう。実際に、転職活動を進めてみると、仕事との両立が可能かどうか、つかめてきます。
一方で退職する意思が固い場合、かつ、あまりにも忙しすぎて転職活動の時間が取れない場合は、退職して活動に集中することも必要かもしれません。
効率的に就職活動をするなら、転職エージェントを使うことも手です。あなたに代わって、自分に合う求人を探してくれますし、面接などのスケジュール調整、条件の交渉も行ってくれるので大幅に労力が軽減されるはずです。
働きながら転職するメリット
(1)収入が途切れる心配がない
安定収入が確保できれば、気持ちに余裕を持って会社選びができます。家族にも心配や負担をかけずに済みます。
(2)職務経歴上ブランクができない
会社を辞めた場合、次の転職先が決まらなければ、その間が「ブランク(離職期間)」となってしまいます。
ブランクが長引いた場合、採用企業によっては「就業意欲が低いのでは」「ビジネスの感覚が鈍っているのではないか」といったマイナスイメージとして捉えられる可能性があります。
両立が難しい場合は転職エージェントに頼って効率的に転職活動を行いましょう。
20代での転職期間を最短にするためのポイント6選
このトピックスでは、20代の転職期間を少しでも短くする方法についてご紹介します。転職を一刻も早く成功させたい方は、参考にしてください。
ポイント1 1社ずつではなくある程度まとめて応募する
先述したように、選考フローはどこも似ており、内定が出るまではだいたい1ヶ月ほど掛かります。1ヶ月ほど掛け内定を貰ってから、その企業に行くかどうか悩み、万が一お断りした場合、また次の求人を一から探さなければならないので、大変時間がかかります。ですからいち早く就業を決めるためには、複数社並行して選考を受ける事をオススメします。また、内定が出揃ってからの方が、比較対象もあるので決断もしやすくなりますし、時にはより良い待遇で雇用をしてもらえる、交渉材料にもなりえます。
ポイント2 転職先に求める条件を明確にしておく
あらかじめ転職先に求める条件を整理しておくことで、決断力は格段に上がります。悩むことも少なくなるので、無駄な時間と労力がかからず、自信を持って活動に専念できるようになるでしょう。また条件の整理ができていれば転職エージェントを利用する際もアドバイザーの理解が深まり、より自分に合った求人を紹介してもらえる可能性が高まります。
ポイント3 期限を決め、そこから逆算してスケジュールを組む
期限を決めることは重要です。目標が定まると、それまでに何をすればよいか、スケジュールも明確になるでしょう。結果、漠然と取り掛かるよりも効率的に物事が進められるはずです。負担にはならないよう、無理のないスケジュールを立てましょう。
ポイント4 アピールポイントや志望動機をよく分析しておく
やはり事前準備は抜かりなく行う必要があります。会社の情報収集を行い、事前で得た情報を元に、正しい自己アピールをすることで、内定獲得率は格段に上がるはずです。志望動機も、受ける会社ごとに微修正する必要があるでしょう。早期に転職活動を終了させるためには、内定獲得率を上げることが近道となります。
ポイント5 退職の準備を早めに始める
無理のないスケジュールを立てられれば、心に余裕が生まれ、活動の時間も捻出しやすくなる筈です。いつまでに転職活動を終了させる、という明確な目標があれば、それに合わせて退職意思も早めに伝えたほうが良い場合があります。早めに引き継ぎができたり、会社側もそれに合わせて人員を揃える余裕も出来るので、周囲に迷惑を掛ける事が少なくなるでしょう。また、場合によっては上司や人事の理解もでき、転職活動に専念できる環境が整うこともあります。
しかしながらそのためには、気まずくならない退職理由を伝えることが大前提です。自分のやむを得ない個人的な理由や、夢や目標の実現のために、といったポジティブな理由など、現職に対して否定的な理由にならないように留意しましょう。
ポイント6 転職エージェントを利用すれば最速で転職できる
転職活動は多大な労力を必要とします。応募企業の選定、企業の情報収集、自己分析、面接対策やスケジュールの調整、特に待遇条件の交渉は、一人でやるには負担が大きく、非常に骨の折れる作業です。これを効率的に、無駄なく円滑に進めるためにはやはり、自分に合った転職エージェントを見つけることが近道です。このサービスは基本的に無料ですし、プロのアドバイザーからキャリア相談も受けられるので、メリットは大きいでしょう。自分がどのように転職活動を進めればいいかわからない、という方も、まずは一度相談してみると道が拓けるかもしれません。
まずは自分にあったエージェントに登録をしてみて、希望の条件を整理してみましょう。その上で同時期に複数社応募し、並行して選考を進める事で、早期に転職先を見つけることが可能になります。
20代が短期間で転職にするには転職エージェントがオススメな理由
転職エージェントを利用した場合のメリットを具体的にご紹介します。
理由1 プロが分析してくれるため、自己分析が早く終わるから
転職エージェントとは、転職希望者と企業の間に入って、両者のマッチングをはかる存在です。よって、企業についての知識はもちろん、転職のノウハウも豊富です。プロのアドバイザーが客観的な視点で、あなたのキャリア相談やアドバイス、希望条件の整理を行ってくれます。これまで自分では気付けなかった自身の強みを発見できた!という声もよく聞かれるので、迷いがある方は是非一度相談に行ってみてください。
理由2 自分で情報収集をする時間が省けるから
自分の希望条件に合った求人を探すことも、応募する企業の情報を一人で集める事も大変時間がかかりますし、得られる内容にも限界があります。転職エージェントは、取引先の企業から事前に様々な情報を得ており、求める人材像についても把握しています。エージェント側は転職者に対し、事前にその情報を教えてくれるので、選定する上でも選考に進む上でも大変役に立ちます。
理由3 自分に合った企業だけを検討できるから
転職エージェントは大量の情報の中からあなたに合った企業をピックアップしてくれます。自身で求人サイトの無数の求人の中から選定するよりも、より効率的にかつマッチング精度の高い求人を見つけられるので、内定も得やすく入社後のミスマッチも少なくなるでしょう。
理由4 書類添削や面接指導をしてくれることで選考の通過率が上がるから
職歴書の内容は先方があなたの理解を深める上でも大変重要です。やはりプロのアドバイスを貰ったほうが完成度も上がりますし、アピールにも繋がります。また、予定されている面接官が誰か、予め想定される質問内容や求める人物像についても教えてくれるので、面接の具体的なイメージが膨らみ、対策も立てやすくなります。結果内定獲得率も格段に上がります。
転職エージェントを利用すると多くのメリットがあります。効率化だけでなく、内定獲得率も上がりますので、是非転職エージェントの力を借りて転職活動を成功に導いてください。
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20代の方におすすめの転職エージェントは、業界大手の「リクルートエージェント」と「マイナビエージェント」でしょう。両社とも求人数が豊富で、アドバイザーも多数在籍しています。企業として持っている転職ノウハウも豊富で、安心したサポートが受けられるはずです。各専門領域に特化した転職エージェントもたくさんあるのですが、業界や業種を決定していない方、自分の可能性を狭めずにたくさんの求人の中から選びたい、という方は、まずはこの2社を登録しておき、場合によっては追加で他のエージェントも登録してみても良いでしょう。
アドバイザーやコンサルタントとも相性がありますし、それぞれのエージェントが保有している求人が異なる場合もあるので、複数社登録が鉄則です。
まずは業界大手の安心できるエージェントに登録をして、自分に合ったアドバイザーに転職活動のサポートをしてもらおう。複数社登録することで、求人出現率も上がり、効率的に進められるはずです。